台湾と私
私と台湾との最初の出会いは、大学生の頃まで遡ります。
当時、台湾人の先生に少しだけ中国語を習っていた時期がありました。そのころは、なんとなく習ってみたいと思っただけで、正直なところ「語学として極めたい」というほどの熱量はまだなかったように思います。
そんなある日、その先生が
「これ、よかったら聴いてみて」
と、台湾のポップスが入ったカセットテープを貸してくださったことがありました。(林憶蓮のLove Sandyだったと思います)
歌詞の意味はほとんど分からなかったのに、どこか懐かしく、やさしいメロディが心に残って、何度も繰り返し聴いたのを覚えています。
言葉よりも先に「台湾の空気感」に触れた、そんな不思議な体験だったように感じますよ。^^
あれが、台湾という存在をぐっと身近に感じた、最初のきっかけだったのだと思います。
その後、ミレニアムの年に初めて台湾を訪れました。
2000年という時代の節目に、初めて足を踏み入れた海外が台湾だったことは、今振り返ってもとても象徴的だったように感じます。
街の熱気、漢字が並ぶ看板、活気のある夜市、そして日本とは少し違う時間の流れ。
「外国なのに、どこか落ち着く」
そんな感覚を初めて覚えた旅でした。
その後も2年ほど続けて台湾を訪れましたが、その頃はまだ現地の方との深い繋がりがあるわけではなく、あくまで“旅人”として台湾を楽しんでいた時期でした。
それでも、毎回訪れるたびに「また来たい」と自然に思える場所だったことは、今でもはっきり覚えています。
月日が流れ、30代になり、会社勤めをしていた頃のことです。
仕事自体は嫌いではなかったものの、職場の人間関係に少し疲れを感じていた時期がありました。
「このまま毎日をこなすだけでいいのかな」
そんな思いが心のどこかにあったのかもしれません。
そんな時、ふと
「気分転換に旅に出よう。そうだ、台湾に行こう」
と思い立ち、再び台湾へ向かいました。
その時は友人3人で、「せっかくだから台湾の東側へ行ってみよう」と話し合い、花蓮や太魯閣(タロコ)といった景勝地を巡りました。
断崖絶壁の続く道、澄んだ空気、圧倒されるような自然のスケール。
そして何より、現地の方々のあたたかさが心に残っています。
言葉が完璧に通じなくても、身振り手振りで助けてくれたり、笑顔で声をかけてくれたり。
「台湾って、きれいでいいところだね」
と、みんなで何度も口にしていたのが、とても印象的でした。
その後、会社の後輩と二人で台北を訪れたことがありました。
その旅で衝撃的な出会いがありました。
それは、今でも友人の台湾人の女性との出会い。彼女とは、不思議とすぐに打ち解け、今でも友人関係が続いています。
彼女に会うために、毎年のように台湾を訪れるようになり、台北市内を一緒に歩いたり、近郊の温泉地に泊まりに行ったり。
観光地を巡るというよりも、日常を共有するような時間が増えていきました。
この頃から、台湾は完全に「会いに行く場所」へと変わっていったように感じます。
そんなご縁が重なり、数年後には台湾の会社から声をかけていただき、台湾の会社へ転職することになりました。
旅先だった国の会社で働くことになるとは、その少し前まで想像もしていなかったことです。
出張で台湾を訪れる機会も増え、仕事として台湾と向き合う中で、これまで見えていなかった一面もたくさん知ることになりました。
楽しいことばかりではなく、文化の違いや価値観の違いに戸惑うこともありましたが、それ以上に学ぶことが多く、視野が大きく広がった時期だったように思います。
その後、台湾の会社を退職してからは、知り合いの会社の台湾事業にフリーランスとして関わらせていただき、台湾出張も何度も経験しました。
そして現在は、不動産関係の仕事で、台湾人のお客様の対応をアルバイトという形でお手伝いさせていただいています。
振り返ってみると、最初は「少し中国語をかじっただけ」だったご縁が、気づけば長い年月をかけて、人や仕事へと自然に広がっていったように感じます。
語学や音楽への小さな興味から始まり、旅として訪れ、人と出会い、いつの間にか人生の節目節目に台湾が存在していました。
台湾を訪れるたびに感じるのは、人のあたたかさです。
道に迷えば自然と声をかけてくれたり、言葉がうまく通じなくても一生懸命伝えようとしてくれたり。
そうした何気ないやり取りに、何度も心を救われてきました。
観光地の美しさや食事の美味しさももちろんですが、それ以上に「人」が好きになった場所だと、今もそのように感じていますよ。^^
今は以前のように頻繁に台湾へ行く機会は減りましたが、それでも台湾とのご縁は途切れることなく続いています。
台湾人のお客様と接するたびに、どこか懐かしい気持ちになり、
「ああ、やっぱり私は台湾が好きなんだな」
と、あらためて感じる瞬間があります。
これからは、こうした台湾での思い出や出来事を、少しずつブログに残していけたらと思っています。
観光のことだけでなく、人との出会いや、仕事を通して感じたこと、自分自身の心の変化も含めて、ゆっくりと綴っていけたらいいなと、そのように感じていますよ。^^
まだまだ書きたいエピソードはたくさんあります。
温泉宿での出来事や、何気ない日常の一コマも、また別の記事として書いていくつもりです。
もしよければ、これからもこのブログにお付き合いいただけたら嬉しいです。


